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論文研修会(WS はじめに編)

この記事は SRA Advent Calendar 2019 16日目の記事です。
今回は実際に論文(実際は事例報告の要旨)の「はじめに」を書いてもらいました。「はじめに」は論文の問題設定と問題に対する論文のアプローチを説明します。実際に書いてもらって気になる点を指摘しました。なかなか面白い事例が出てきて、基本の3点さえ押さえれば良い事例報告になりそうでした。

解説

まず、前回の振り返りを兼ねてパラグラフライティングを説明しました(サンプル1)。各段落の先頭だけを読むだけで全体の論理展開がわかるようになっています。ただし最初の1段落目は2行目に趣旨があります。

これは興味を引くように「ツールやプロセスが重要」ということをアジャイルソフトウェア開発宣言を用いて逆説的に説明しているからです。また、最初の段落の最後が「つなぎ」になっていることも説明しました。

ワークショップ

採録された(普通レベルの)サンプル2を示して、各自の事例の「はじめに」を書いてもらいました。

事例を5行の箇条書きで書いてくるように課題を出していました。これはサンプル1の最初の1行に相当するものですが、それを2段落ごとにまとめて、問題設定、事例の内容、結論で1段落ずつになるように書いてもらいました。

実際に書いたものをみんなで読みながらコメントしました。コメントの多くは以下の基本的なものでした。

1.問題設定はやったことの裏返し、関係ないことは書かない
2.問題設定は広い内容から狭い具体的な内容に狭めていく
3.評価に合わせて書く。具体的すぎない一般的問題として説明すると汎用性が上がる。評価者が興味を持つようにする。

特に3番目は仕事でも重要なところで、お客様に合わせた提案でないとうまくいかないですね。このように論文を書くことは、実際の仕事にもつながる学びがあって面白いです。

次回は残りの本文を書きます。「全体を示してから詳細を書く」というパラグラフライティングの構造が入れ子になっていることを説明するつもりです。

 

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