Node-RED: joinノードでタイムアウト処理
Node-REDアドベントカレンダーからの転載です(SRA Advent Calendar 2018からもリンクしています)。
はじめに
Node-REDで通信をする際のタイムアウト処理は、ユーザディレクトリ(~/.node-red)のsetting.jsで変更することができます。例えば、httpリクエストのタイムアウトは、httpRequestTimeoutで変更できます。
しかし、全体の処理時間に制限がある場合など、呼び出し先などによって変更したい場合は対応できません。オーソドックスな方法はファンクションノードで頑張ることかもしれませんが、それではデバッグノードで簡単にデバッグするというNode-REDらしい開発ができません。そこで、標準ノードであるjoinノードを使って、呼び出しの際のタイムアウトを処理する方法を考えてみました。
joinノード
joinノードはsplitノードと組み合わされることが多く、配列などをsplitノードで分割し、それぞれを非同期に処理した後にjoinノードでまとめるという使い方をされます。実はjoinノードは単体でも利用可能で、複数のmsgオブジェクトをタイムアウト時間内にまとめて出力することができます。これを利用するわけです。
具体的には、httpリクエストの直前でmsgオブジェクトをリクエスト処理用とタイムアウト処理用に作成して利用します。joinノードでは、まとめる単位ごとに共通のidが必要で、これにはmsg._msgidを使っています。また、総数のcount、それぞれのmsgオブジェクトを識別するindexが必要です。
joinノードでは結合対象のプロパティ以外には破壊的ですので、結合対象のプロパティに保存しておきたいデータをコピーしておきます。
フロー
ポイントは、joinの前に必要なプロパティをセットすることです。また、タイムアウトの際にはチェック用のメッセージが流れた後でhttpのレスポンスが返ってきますのでこれを捨てる必要があることです。
上部のcatchノードはタイムアウトの際に例外が発生するのでつけていますが、この辺はお好みで変更してください。
注意点
更新処理の場合、クライアント側でタイムアウトしてもサーバで処理が行われる可能性がありますので注意してください。