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ポケモンGOで考えるリスクマネージメント(1/3) リスク対応の種類

ポケモンGOとは

急に立ち止まってスマホの上で指をスライドしている人がいたら、たぶんポケモンGOです。世界中に存在するポケットモンスター(ポケモン)を集めて図鑑に登録する、博士に送るというミッションを実践しています。

ポケモンは、ポケストップに行くともらえる専用のボールを投げて捕獲します。ポケストップで丸い部分をクルクルすると、ボールだけでなく、ポケモンを手なずける事ができるズリノミや色々な道具、ポケモンのタマゴなどがもらえます。

ポケモンは博士に送ったり、連れて歩くとアメがもらえますし、 ジムでバトルやトレーニングすると星の砂がもらえ、ポケモンを配置するとポケコインをもらう権利が得られます。アメや星の砂をためると、ポケモンを進化や強化する事ができます。

このような様々な経験を積んでXPをためるとレベルがあがり、様々なアイテムをもらえたり使える様になります。このように、ポケモンGOはポケモンを捕まえたり育てたりしながら、ポケモンと共に成長するゲームです。

ポケモンのタマゴと孵化装置(ふかそうち)

ポケモンGOの特徴は、地理情報を使って話題になったイングレスというゲームの技術と、ポケモンのキャラクターやストーリーを組み合わせていることです。それ以外にもアイテムの購入が多いという特長があります。アイテムを購入する楽しさが理解され、他のゲームでも売上が増えたとニュースになっていました。

ポケモンGOのアイテムで最も人気があるのは孵化装置です。 孵化装置にタマゴを入れて、必要な距離を歩くとタマゴがかえってポケモンをゲットする事ができます。 もともと無限孵化装置(むげんふかそうち)という何度も使える孵化装置がありますが、購入できるのは3回だけ孵化できるものです。

タマゴには孵化に必要な距離が、2km、5km、10kmのものがあって、レアなポケモンや進化したポケモンなども含めて、様々なポケモンをゲットできます。

ポケモンGOにおけるリスク

ポケモンGOはレベルを上げながら図鑑を揃えるゲームです。隙間時間に遊ぶのにふさわしいゲームです。その反面、Pokémon GO Plusを使わないとスマホと多くの時間を占有されるゲームです。

かかる時間は楽しんでいる時間でもあるのですが、レベル20を超えてポケモンが100種類を超えるあたりから、ドンドン作業化してしまいます。早く終わりたいと思っている人も少なくないのではないでしょうか。

そこで、余分にかかる時間を損失と考えると、ポケモンGOに様々なリスクのある事がわかります。その中でもタマゴをうまく獲得して孵化させられないとレアなポケモンが得られませんので、多くの時間を失ってしまいます。

タマゴを獲得できないことで時間を失うリスク

とにもかくにもタマゴを獲得しないと行けないのですが、タマゴを得るには以下を満たす必要があります。

  • ポケストップでクルクルする
    ポケストップでクルクルすると3〜5回に1回程度タマゴがでてきます。とにかくポケストップにいかないとはじまりません。
  • 持っているタマゴが8個以下
    タマゴは最大9個しか持てませんので、孵化装置をセットしてドンドン歩いて、孵化させて8個以下にしておないといけません。
  • バッグが空いている
    バッグがいっぱいだと、ポケストップでクルクルしても何もでてきません。荷物を使う、捨てる、バッグをアップグレードするなどして空けておく必要があります。

ここでは持っているタマゴが9個になってタマゴ獲得ができず時間を失うリスクを対象にリスクマネージメントを考えます。

リスク対応

リスクへの対応は問題の発生する確率と発生時の被害の積(リスクレベル)で考えられます。孵化装置を買わないと1日に1時間、5kmほど歩きながらポケモンをしても、1〜2個程度しか孵化できません。4回に1回タマゴがでるとすると、1日に16回ポケストップに寄ったなら、1日当り約半分の確率で問題が顕在化します。1日最大1時間の被害ですからその積である30分はタマゴを獲得できないというリスクが発生します(実際はタマゴから孵化したであろうポケモンによって被害は異なりますが、単純化して考えます)。

この被害に対してどのような対応があるかを考えます。

  • 回避
    「ふかそうち」や「バッグのアップグレード」の購入、道具を捨てるなど万全の対策をとる事で、リスクをほぼ回避できます。購入した孵化装置で1日平均1.5個孵化させれば大丈夫だとすると、2日に1個の孵化装置を買うことになります。月に2,300円ほどかかる計算になります。
  • 低減
    あまりお金をかける事ができないのなら、状況に応じて孵化装置を買う事もできます。たとえば、10kmのタマゴに対してだけ孵化装置を使うだけでも1日1個は孵化させる事ができます(「むげんふかそうち」を短い距離のタマゴに割り当てると、費用を最適化できます。同じコストで多くの「たまご」をかえすことができます。他の対応方法でも有効です)。
  • 共有(または転嫁)
    家族や友だちとリスクを共有する事も可能です。散歩や買い物など出掛ける際に自分のスマホでポケモンGOをしてもらいます。でも、お願いする人に操作されたくないとか、操作までお願いできないのであれば、歩くことだけをお願いして距離を稼ぐという方法もあるでしょう。
  • 保有(または受容)
    遊びなのですから、買わないと決めて、そんなもんだとボチボチやるのもよいでしょう。ジムにポケモンを配置して得たポケコインで孵化装置を購入する事ができますので、時々は孵化装置を使えるでしょう。

おわりに

リスク対応はリスクレベル(問題の発生する確率と発生時の被害の積)に応じて選択されます。今回、リスクが顕在化した際の被害を時間としました。しかし、リスク対応の説明を書いているなかで、同じ時間の被害であっても、人によってその重要度が異なる事に気付きました。

これは、単に時間だけでなく、お金や楽しみの損失という別の被害との相対比較によって対応方法が決まっているからです。つまり、個々のリスクの問題ではなく、バランスの問題なのです。

ソフトウェア開発には様々なリスクがあり、プロセスモデルによってそのバランスが異なっています。次回は、プロセスモデルごとのリスクマネージメントを比較し、ソフトウェア開発の難しさを考えてみます。

おまけ

いわゆるスポットに行くと多くのポケモンが現れますが、バッテリーがすぐに消耗してしまいます。

そこでiPhoneの、設定 -> バッテリ -> 低電力モード を設定し、ポケモンGOの効果音と振動をOFFにしてみましょう。プチフリーズが怒り易くなりますが、バッテリーの持ちが格段に良くなります。

ただし、電車に乗っていて駅に着いても、停まっている事をなかなか認識してくれませんので、気をつけて下さい。

 

この記事は、SRA Advent Calendar 2016 の12月4日の記事です。

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