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アジャイルのレフトウィングには壁がある - 自律的組織実現への考慮点 -

アジャイルには開発環境のライトウィングとチーム環境のレフトウィングがあると言われます(アジャイルの「ライトウィング」と「レフトウィング」:An Agile Way:オルタナティブ・ブログ)。

この中でも難しいのがレフトウィング、特に自己組織化されたチームです。アジャイル開発を始めたからといっても簡単には実現できません。自己組織化されたチームを実現するにはチームのメンバーの価値観を変える必要があるからです。

注:筆者はすでにイテレーションの実現あきらめていますが(ミーティングに同期するタイミングはあります)、それ以外のアジャイル開発の要素には重要な内容が含まれていてなるべく実現しています。特に自己組織化はマネージメントの重点であり、20世紀からネットワーク組織とか新しいリーダーシップ(支援者としてのリーダー - 「リーダーシップ3.0」を読んで -)として語られている重要成功要因です。

すでにアジャイル開発への壁は価値観の壁で、基本的な考えを書きましたが、今回は具体的にどう言う点に注意しているかを欠きたいと思います。

自己組織化され他チームは自律的であり、従順ではいけません。それぞれが考え、能力を発揮し、貢献することが求められています。そういったチームの実現には3点への考慮が必要です。

  • オープンな議論ができる
  • 互いにリスペクトできる
  • 話が噛み合うこと

それぞれにどのような注意点があり、どのように対応しているかを整理したいと思います。

オープンな議論ができる

基本は序列を気にしないで技術論を戦わせる事ができることでしょう。上の人はサーバントリーダーシップを心がけて、対等な関係を築かないといけません。

ピラミッド型の組織を経験した人は従順で自分の意見を言おうとしません。なぜそう考えるか、どうやると良いと思うか、と聞いてみると良いかも知れません。

時には最終判断を迫ってくるかもしれません。「聞いて答えたらそうするの?」と言った事もあります。まずは考えてもらい、議論する事が大事だと思います。

やらないとわからない事はやってみたら良いと思いますし、考えてないなら考える様にアプローチしないといけません。それは上に従うのではなくてチームで考え、みんなでゴールを達成し、共に喜ぶために必要な道のりです。

互いにリスペクトできる

偏差値教育の弊害でしょうか、それとも頑張れば神や仏になれるという宗教の影響でしょうか、日本では一つの基準で人が評価されがちです。立身出世という言葉からは昇進する事が成功で、できない人はダメという印象を受けます。

しかし、人それぞれに特長があり、存在価値があります。能力が低くても努力して貢献した人は賞賛すべきですし、能力があっても協調せず、貢献しない人は評価されるべきではありません。

アジャイル開発では多能工、いわゆるフルスタックなエンジニアが揃うとうまく回し易いでしょう。しかし、それぞれの特徴的な能力が生かせる環境も大切だと思います。

書籍SCRUM BOOT CAMP THE BOOKでは、それまで目立たなかったバッチ君が後から活躍します(日本でスクラムを実践するなら読んでおきたい本(SCRUM BOOT CAMP THE BOOK))。このバッチ君のように自分の能力を生かして貢献し、能力を生かせたことを共に喜ぶような価値観の焼き直しが必要だと思います(日本文化に仕立て直した実践書 - SCRUM BOOT CAMP THE BOOK の意義 -)。

人それぞれ、多様な価値感や経験、事情があります。それらを考慮してプロジェクトを運営し評価する必要があります。その多様な評価が、互いのリスペクトに繋がり、対等に議論できる環境の実現すると思います。

話が噛み合うこと

チームで意見を交換するには、全体のゴールを共有できている必要があります。もちろん個人の目的は違っうでしょうが、全体としては同じ方向を向かないと議論ができません。

時間精算だからサボったほうが売上が増えるとか、時間精算がないから変更はなるべく受けない、など自分勝手な基準ではなく、ゴールを把握した上で互いのビジネスモデルも理解してWin-Winになれないといけません(アジャイルかWFかの議論はやめよう。大切なのはWin-Winの実現)。

おわりに

アジャイル開発宣言はソフトウェア開発に必要な要素をまとめたものです([#Agile] アジャイル宣言と原則の私的まとめ)。なかでも自律的な組織に関してはソフトウェア開発だけでなく、変化の激しいビジネスでも必要とされているものです。

かつての追いつけ追い越せの時代は進む方向が明確でしたから、トップダウンにコマンドコントロールする事が効率的でした。しかし、すでにトップグループに入ってしまった日本は、変化する状況に追いつくだけでなく、日常的にイノベーションを起こせる自律的な組織が求められています。

今回は自律的組織の実現に必要な考慮点と取り組んでいる内容をまとめました。少しでも皆様の参考になれば幸いです(他に良い方法があれば教えてください)。

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