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ピグマリオン効果とリーダーシップとリーダーの心理 - マンガで分かる心療内科14 -

ピグマリオン効果とは「教師の期待によって学習者の成績が向上することである。」(Wikipedia)とされています。今回は、このピグマリオン効果からリーダーシップとリーダーの心理について考えてみます。

教師のあり方

マンガで分かる心療内科14巻のピグマリオン効果の説明では、一つの実験が紹介されています。ランダムに選んだ子を「ブルーマー(才能を開花させる人)」だと教師に説明したところ、教え方もあたたかくなり、ちょっとしたミスも叱らなかったところ、その生徒の成績が1年後、2年後と明らかに上がったそうです。

先生に思いやりがあり、親切で暖かいなら、教わる人も「楽しんだり、好きになること」ができて練習を重ねて才能が開花したのです。

そのことに幸せを感じてプロになるための1万時間を超えて、さらに成長したのです。

チームの成長とコマンドコントロール

リーダーの大切な仕事はプロジェクトの成功ですが、それだけではありません。仕事がよりうまくできる様にチームを成長させることも大切な仕事です。

コマンドコントロールであってもメンバーに期待することは変わりません。しかし、指示をしているとついつい細かなところまで指示してしまいがちです。メンバーからすると、あまり期待されていない様に感じてしまいます。

また、コマンドコントロール型のリーダーは自信家が多く、評価が甘過ぎることや指導が不十分だったことが問題であっても、 期待に応えてくれないと感じるかも知れません。すると時にメンバーを罵倒し、萎縮させてしまうことになります。

「お前は何をしてるんだ!」「すみません」「こんなことをしたらダメだろう!」「はい」「お前は俺をなめているのか!」「はい」「バカもん!」

どんな状況でも伸びる人は伸びますが、ピグマリオン効果が真実ならばチームの成長は限られたものになるでしょう。

支援型リーダーシップによるチームの成長

これに対して支援型リーダーシップの場合は一定の幅を持った管理が必要なので、そもそもリーダーには広い心が求められます。

能力を最大限に発揮させることがリーダーの役割ですから、能力を見極めた適切な教育や環境の整備が行われるでしょう。

失敗をしても罵倒することもなく、必要な支援が行われます。メンバーは失敗を通じて学ぶことができるのです。

支援型リーダーシップであれば、チームが成長する可能性が高まるのです。

まとめ

書店で「マンガで分かる心療内科 14巻」の裏表紙に、所属会社のパッケージ名だった「ピグマリオン」を見つけて、何気なく買ってしまいました。

ピグマリオン効果を考えるとチームの成長には支援型リーダーシップが向いていることがわかります。また、リーダーの心理からもコマンドコントロールではうまくいかないことがわかります。

スプリントごとに開発と改善を繰り返すスクラム開発では、支援型の一つであるサーバントリーダーシップが求められています。その背景にはピグマリオン効果に対する期待があるのかも知れませんね。

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