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ドラキュラと戦え!残業地獄のサバイバル術

少しぐらいの残業なら喜んでする人でも、継続的に長時間残業があると辛いものです。ソフトウェア業界は必ずしもアニメのshirobakoのような業界ではないですが、なんだかんだで残業地獄という事や、不意に巻き込まれてしまうこともあります。

こんな時は、まずスケジュールやスコープを調整するのが定石です。でも年度単位の業務など、最低限の機能が間に合わないと意味がなくなるソフトウェアもたくさんありますし、長い付き合いの顧客に頼み込まれて、という事もあるでしょう。

世の中では残業の不幸自慢がはやっている様です。でも、そんなネガティブな考え方では、ドラキュラの様なプロジェクトに生気を吸い取られてしまいます。攻撃は最大の防御。ここは前向きに、正面から戦ってやろうではありませんか!

こんな時にも、CCPMやアジャイル開発はヒントになります。まずは、生活時間を切り詰めてバッファを作り、優先度の高いクリティカルなポイントを守ることが重要です。

1. バッファの作り方

(1) 時間を作る

生活を見直して時間を作ります。テスト項目と同じ様にまとめる、間引くという方法があります。

  • 複数の作業をまとめて時間を作る
    服や下着を1週間分用意して、洗濯やアイロンをまとめてします。このほか、アイロンをしながら録画したTV番組を見るなどいわゆる「ながら」も有効です。
  • 時間のかかる作業を間引く
    風呂の回数を減らしたり、その代わりにシャワーにする。アイロンをやめてクリーニングに出すといったように、自分にとって優先順位の低い作業を間引きます。

(2) 余裕を作る

計画そのものに無理があると、24時間のタイムボックスが溢れ出していずれ破綻します。まずは余裕のある計画を立てます。

  • あきらめて休日出勤
    残業が60時間ぐらいの見込みなら、1日あたり3時間ですので毎日9時まで残業です。心情的にはこれを超えても土日の休みを守りたいころですが、 あきらめて休日出勤 します。100時間ぐらいまでは土曜日を全部出勤すれば、平日は9時までですみます。
  • 無理な計画を立てない
    毎日終電で帰るというような計画を立てると効率が落ちて問題が起きやすくなり、結局土曜日も出ることになります。想定外の休日出勤は予定していた生活ができなくなって、身体も心もガタガタになります。平常時の開発で3時間ぐらいの予定外の残業があるとすれば、短期的には50%の見積もり誤差です。計画には余裕が必要です。

2. クリティカルなポイントを守る

(1) 体の健康
なんといっても睡眠と食事は重要です。

  • 通勤方法の見直し
    生活時間が圧迫される中で、通勤時間の使い方は重要です。仮眠が取りやすい路線にするとか、買い物や隙間時間の活用など通勤中に雑用をこなして、結果的に睡眠時間を増やします。
  • 兵站
    帰宅が遅くなると食事も遅くなり、身体の負担になります。職場周辺で早めに夕食をとったり、夕方はおにぎりを食べて自宅での食事を軽くするなどします。

(2) 心の健康(楽しみを作る)

休日出勤や残業だからといって奴隷の様に働く必要はありません。チャンスととらえて楽しみを作ります。

  • 土曜日のランチ
    休日出勤に慣れた先輩などにさそわれ、平日は混み合う職場周辺のランチを食べにいく事がありました。わざわざ休日に会社周辺に行かないでしょうから、休日出勤者だけの楽しみです。
  • 半ドンでお出かけ
    休日出勤は丸1日でなくても良いので、進捗が良い時や予定があるときはお昼で帰ります。通勤経路に繁華街を入れておくと、家族や友人と待ち合わせて買い物やデートも可能です。
  • お菓子
    早く帰りたくて必死になりがちですが、休憩を挟んで効率よく仕事しましょう。お菓子を置いておくと、仲間同士の話も弾みます。休日出勤などでは和洋菓子屋や鯛焼きなど好きなお菓子を持ち寄るのも楽しいです。
  • 大切な時間
    あなたにとって大切なものを守ります。家族との時間、趣味の時間、朝のコーヒー、など、一番大切な時間は少しだけでも時間を決めて残します。

3. 最後に

頑張るの語源は「我を張る」だそうです。無理に頑張って身体や心を壊すのも、我を張った結果です。

命より大切な仕事なんてありませんし、身体や心の健康が最優先です。一度だけの人生ですから、もし残業地獄に巻き込まれても楽しんで何かを得たいものです。

過度な残業が生じるのは、何か問題があったからです。問題を見極めれば、今後の改善に役立つでしょう。チーム、組織、会社、あるいは、自分自身。色々なアプローチがあるでしょう。

どうしてもダメな場合は自分を大切にしてください。映画「幸せのちから」に出てくるアメリカ独立宣言のように、人には幸せを求める権利があります。

ここに挙げたサバイバル術は、ドラキュラのような残業地獄に魂を吸い取られないためのニンニクにすぎません。ドラキュラを倒すには、まぶしい光が必要です。あなたにとっての光を見つけて幸せを追求してください。

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コメント

いつも楽しく拝見させていただいてます。

私もソフトウェア会社(下請け)に勤めていますが、残業が日常化しており、長期休暇者も多数います。まさに、ドラキュラの様なプロジェクトに生気を吸い取られた人が...

仕事だけではなく、生活にのムダを省き時間を作るのことに共感しました。
私の残業テクニックは、朝残業です。集中力の欠けた夜に残業しても生産性は上がりません。
なので、19時~20時には切り上げて、次の朝7時過ぎに仕事を始めています。
これは2つの効果があります。
①朝なので頭の回転が良くなるため生産性アップできる
②時間の制約(朝9時から始業開始という制約)ができるため、その2時間で仕上げるため、
 集中力が増します。この状態で仕事をすると、自然とムダなことをしなくなります。

そもそも残業ありきで仕事をする体質で育ってしまうと、定時時間で仕事をすることができなくなります。なので、1日の作業を決め、それが終わったら帰る。ダメなら朝残業と決めて実施します。
状況によって残業は必要ですが、残業に賃金が支払われる今の日本の体質だと、残業を減らすのは難しそうですね。(残業に疑問を持たない人が多すぎて困ってます)
残業とどう付き合うのか?永遠の課題となりそうです。

ムダ削減の1つとして、ランチ時間をずらすこともやってます。つまり、ランチ時間は混むため、待ち時間が発生します。ランチ時間を前後させることで待ち時間を削減します。
(コンビニ弁当は心のリフレッシュにならないためおすすめしません)

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