マイクロサービスはコア資産 - Martin FowlerのMonolithFirstを読んで -
マイクロサービスにしてもうまくいくとは限らない。そんな思いで前回の記事を書いたのは、 Martin FowlerさんのMonolithFirstを読んだからです。
マイクロサービスの提唱者の一人であるMartin Fowlerさんは、単に提唱するだけでなく、自動化など環境の必要性を説くなどされていますが、今度はモノシリックに一度作る戦略を説明されています。
その方法は2つで、モノシリックに作って徐々にマイクロサービスにするか、作ったものを捨ててマイクロサービスで作り直すかです。一度にマイクロサービス化すると構造の変更が難しくなるからでしょう。
このお話はプロダクトラインのコア資産と似ています。複数のラインアップを作るからと、共通に利用できるコア資産に多大な投資をしても完成が遅れ、会社が傾く事があると言われています。
理想を追いかけるとムダに工数がかかりやすく、その時点の予想が正しいかどうかを確認するまでに時間がかかってしまいます。また、開発中は利益を生み出ないですから、企業にとって大きな負担になります。
より良い戦略は汎用性を意識しながら開発したシステムからコア資産を作るか、システムを開発しながら最低限のコア資産に絞って開発するかでしょう。リーンスタートアップの様に価値を生み出しながら方向を見極める事が企業の存続には必要です。
マイクロサービスには多くのメリットがありますが、どのように作るのか、どの順番に作るのか、しっかり考えないといけないと思いました。
(とはいっても、ブームになると期間は短期間で一気にマイクロサービスで作れというようなお話が来ないかと、不安を抱いているのでした)
« SOAとマイクロサービスを複合設計に当てはめると見えるもの | トップページ | Redmineは帳票ワークフローシステム? »
「ソフトウェア」カテゴリの記事
- One fact in one placeとチケット駆動開発 - Software Processes are Software, Too -(2021.12.21)
- マルチスレッド処理と進捗管理・配員・作業分割/割り当て- Software Processes are Software, Too -(2021.12.20)
- カプセル化と組織パターン - Software Processes are Software, Too -(2021.12.20)
- 論文研修会(導入編)- 論理的思考のすすめ -(2019.12.01)
- デブサミ関西でNode-REDとペンギンと勇気の話をしました #devsumiB(2018.10.28)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント