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営業のpushとpull

むかし、とある計算機の技術支援をしていた時のことです。その計算機は画期的な製品だったので、問い合わせを受けてから営業するだけでそれなりの売上を上げていました。

やがて、売上アップが求められるようになりました。営業の人と相談して、売れそうなジャンルを選んで営業に行きました。しかし、それはそれまでと違うものでした。

問い合わせのあったお客様は、買うことが前提でした。お客様から確認したいことを聞いてくださるので、それに答えるだけをしかし、こちらから営業する場合は、まず、それが何であるかを説明し、こういう点が良いと説明します。そこで、興味を持っていただければ、話が進むのですが、そうは簡単に進みません。

営業の話を聞いてくださるのですから、なんらかの興味や期待があると思われます。でも、それが何かを知らないと、うまく説明できないのです。中には「そういう使い方をすすめるなら、XXできるのですか?」と言ってくださるお客様もおられましたが、その機能はありませんでした。

今にして思えば、お客様の業務を理解していませんでした。この分野だから売れるに違いないと、勝手な期待をしていたのです。

需要をもとに営業する引き取りかんばん(pull)には無駄がありません。逆に、不確実な未来を予測する仕掛けかんばん(push)は、対象を良く知らないと無駄に工数だけを消費します(Wikipedia:かんばん)。世の中の多くのことは、意外と単純な原則で説明できるのかもしれません。

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[#seakansai] 納品をなくせばうまくいく〜アジャイル開発のビジネスモデル!

今回のSEA関西プロセス分科会では、ソニックガーデンの倉貫さんをお迎えして講演とパネルディスカッションをしていただきました。本の感想は「納品」をなくせばうまくいくを読んで -に書きましたし、書きたい内容が多いので、今回はおとぎ話風にまとめてみました。

あるところに本の大好きな娘がいました。大金持ちの息子は贅沢な暮らしをさせてあげると言葉たくみに誘いました。とても良い条件でしたが、「欲しい本は全て買ってあげよう。でも最初に全ておしえてね。生活費は面倒を見るけど、結婚に結納金が必要なのはあたり前だよね。」と言いました。

娘にはそんなお金はありません。すると、優しい男が現れました。この男は、夫婦で働くことを提案しました。「最初にお金は要らないし、好きな本も貸してあげよう。でも、本は僕のだよ。」といいました。

娘が悩んでいると知人が第3の男を紹介してくれました。この男も 夫婦で働くことを提案して、「最初に金はいらない。」と言いました。でも、好きな本を買ってくれません。「君に必要な本はこれだろう。人生は短いのだから、本当に必要な本なら買ってあげるよ!」と言いました。

娘は考えました。自分のことを一番大切にしてくれるのはだれか?1番目の男は贅沢をさせてくれそうですが、自分には無理なことを言っています。2番目の男は、たいそう優しく感じましたが、娘のことよりも2人の関係を重視している様でした。3番目の男は、厳しい人でしたが「生活は厳しいもの、2人で助け合おう」と言ってくれました。

娘は結婚を夢見ていましたが、ようやく現実のものとして考えることができました。そして第3の男と結婚したのでした。

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[#agileradio] 情熱を注げる仕事を探しても、会社に岡惚れするな

アジャイルラジオを聞いていると、自分の話題が出てきてびっくりしました。

第93回「自分探しなんかやめてまえ!」土屋 山根

UAS4のアジャイル放談の際に、土屋さんに長年同じ勤めた理由として「会社が好きだから」と答えたことをネタに、学生さんは自分探しでなく好きな会社探しをすべきだとのこと。

やりたいことを絞りすぎると選択肢が減ることには同意しますが、好きな会社を選ぶというのは私の経験と少し異なります。そこで、すこし恥ずかしいのですが、私の思いを説明をしてみます。

私の就職経験

第23回 アジャイルラジオで、就職のいきさつを話しています。実は、好きな会社を選んだのではなく、きっかけは「残業代をたくさんくれる会社」を知ったことでした。

その後、採用の案内を見ると「SRAは船です。同じ方向に向かうなら乗ってください。」と、いつでも下船(転職)しても良いようにも取れることが書いてありました。また、当時は私も、たぶん世間にもあまり知られていなかったUNIXについて熱く語る先輩諸氏の話が載っていました。正直なところ、技術指向の個性的な会社という印象でした。

SRAを選んだ理由

大学(学部)では友人と3人で、パソコンを使ったNCフライス(数値制御の工作機械)の制作が研究テーマでした。メカ、エレキ、ソフトに分かれて、私はソフト担当でした。

就職活動の際にソフトしかできない私は自分探しをするまでもなく、ソフトウェア開発にしか自信がありませんでした。その反面、大したプログラムでもないのに、構文解析の知識がなかったので 大変な苦労をしていました。そんなことから、技術指向であることが魅力的に思えました。

その反面、当時は株式公開もしていない小さな会社ですし、待遇面も規模に応じてそれなりで、特に良い物ではありませんでした。特に驚いたのは、入社の面談で「浮気しないでね」といった人は、入社した時には会社を作って辞めていて、船を降りることが普通の業界であることを、入社してすぐに知ることになりました。

でもSRAにいると色々な刺激があって、会社も変わりましたが、まあ好きであることには違いありませんでした。これは惚れ込むのでなく、ここはあかんけど、良いところも理解している。他の会社よりは自分に向いているだろう、というものです。

自分探しが原因でやめる人について

アジャイルラジオの例を考えると、やりたいことが先にあって会社を選んでいますが、これは私も変わりません。でも違うのは、やめる人の会社の評価は、良い点だけを見ていたように思えることです。数年以内にやめる人の志望理由はこんな感じでしょうか?

  • やりたいソフトウェアの開発ができるから
  • 待遇が良いから
  • 知名度が高いから

良い点だけの会社はありません。会社の悪い点も理解して就職しないと、うまくいかないのではないかと思います。

これは、結婚や住まいの選択と同じではないでしょうか。良いところだけでなく、悪いところもわかっていたなら長続きしますが、一方的に惚れ込んでしまうと気に入らない点が気になると長続きしないと思います。

転職の善し悪し

アジャイルラジオでもう一つ気になったのは、転職が良くないように聞こえなくもないことです。 転職してないからわかること、転職したからわかること、色々あると思います。 転職によって知識を増やす人や、著名な会社の経歴が勲章の人もいますので、転職が悪いということはないでしょう。

知識の獲得が目的で、いつかは転職するつもりで転職したなら、それはその人の選択だと思います。問題なのは一生勤めるつもりで、偏差値で学校を選ぶように単純な基準で会社を選んでしまい、感情的に行き詰まって転職以外の道がなくなることです。

いわゆる良い会社は待遇面はもちろんのこと、住宅ローンなどでも有利ですし、間違いに気付いた時に移るのも、それはそれで良いと思います。しかし本人でなく、親や学生の相談に乗る立場なら、多様な価値観について知識を与えておくことも大切だと思います。

まとめ

会社選びは家選びや結婚と似ていると思います。多様な選択肢から同時に一つしか選べませんし、自分の状況によって必要なものも変わっていきます。

引っ越しを3回すれば望みの家が分かるというように、就職もそのような面があるかもしれません。ただ、会社や結婚は家と違って、社会の変化によって相手も大きく変化します。

その変化に自分が合わせられるならそのままで良いし、あわなくなればやめれば良い。常にやめるかやめないかのどちらかしか選べません。大切なのは、良い点と悪い点をしっかり見極めて、冷静に選択することです。

自分探しをドンドンして、情熱を注げる仕事を探すと良いと思います。でも、会社には良いところと悪いところがありますので、ある一面だけに岡惚れせず、冷静に就職先を探してください。

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