「納品」の意味と「納品をなくす」メリット
倉貫さんの「納品」をなくせばうまくいく ソフトウェア業界の“常識"を変えるビジネスモデル
が発売されました。Kindle版が出たか購入する予定ですが、待ちきれないので先に意見を書いておきます。
まず、「納品」の意味を考えてみます。この本の目指す文脈で納品するということは
- 顧客のビジネスではなく、契約がゴールである
- 変化に対応しなくても契約を満たせば良い
- 納品が完了するとソフトウェア開発が終了する
となりがちで、これを無くせば
- 顧客のビジネスに責任を持つ
- 社会の変化にあわせてより良いソフトウェアを開発できる
- ソフトウェアの継続的な改善ができ、満足度を向上できる
となる可能性が高まる。と理解しています。
もちろん、納品のある開発でも提案力があり、柔軟な対応をする、運用を含めてサポートしてくれる、というスタンスは実現可能ですし、顧客からも求められていると思います。
倉貫さんの提案の興味深いところは、
- リーンスタートアップ
- アジャイル開発
- DevOps
といった技術的基盤を背景にしている点だと思います。
また、個人的には
- 世の中のソフトウェアが一部の極端な大規模システムを除くと、徐々に小規模化している
ことに対して
- 人月単位ではなく、リソースを細かく調整しうる
という点だと思っています。
以上が、私の勝手な思い込みの意見です。Kindle版が出たらきちんと読んで、感想を書きたいと思います。
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