ソフトウェア開発はモノ作りなので、本来楽しいはず!
最近、色々な記事を読んでいて思い浮かんだ言葉です。
「ソフトウェア開発はモノ作りなので、本来楽しいはず!」
この言葉の主は、関西のメーカーに勤められていた「姫」と言えば、わかっていただける方も多いでしょう。
モノ作りの醍醐味
この言葉が出たのは、エクセル上に開発された携帯ソフトのテスト環境のプレゼンの時だったと思います。当時は3Kとか5Kという言葉でソフトウェア技術者が語られた時代のことです。
ソフトウェア開発はモノ作りなので、本来楽しいはずなのです。それを苦痛にしているのは自分達だという主旨でした。
携帯もその少し前から100万ステップを超えたと言われていましたから、テストはそれなりに大変なはずです。その状況をいかに克服するか、工夫する事がモノ作りの醍醐味なのだと思いました。
デバッグを教えてもらった話
私が新人のとき、バージョン0.5のOSで動く不安定なコンパイラで開発をしていました。あるとき、動作がおかしいプログラムがありました。どんなに見直してもコードに間違いはなく、とうとうギブアップしました。
そんな時に当時の上司が横の席に座り「どこまでなら大丈夫か確認していこう!」とバイナリサーチの要領で問題点をあぶり出してくれました。正攻法ではわからないことが、ちょっとした工夫でみつけることができて、問題は解決しました。
今で言うならペアプロの要領で、ソフトウェア開発は工夫である事を教えてもらったのです。
プロセスプログラミング
もちろん違法な職場派論外ですし、 どうしようもない時もあるかもしれません。しかし、「どないすんねん」と思ってしまう状況で、絡まった問題をほぐし、効果的に攻めることで、予想外の成果が得られる事もあります。
普通にやっていてはできない事が、作業のやり方や実施順序、モチベーションが高いチーム作り、といった様々な工夫によって大成功とはいかないものの一定の成果が得られます。
このような工夫を私は「プロセスプログラミング」と読んでいます。それを実践する私は「プロセスプログラマ」を自認して、モノ作りの楽しさを感じることを生き甲斐にしています。
モノ作りの楽しさ
モノ作りは楽しいです。今までなかったものを生み出して、社会に貢献する。なにより、作ったプログラムが動いたり、今まで大変だったことが簡単になったりすると「やったー」と思います。
そうは言うもの、大変な仕事が目の前に現れると、ついつい大丈夫かと不安にかられます。逃げ出したり、守りに入りたくなる事もあるでしょう。 信頼性が求められれば、入力した通りにしか動いてくれない計算機が相手なので、神経をすり減らしてしまいます。
でも、それだからこそ、達成した時の喜びは大きいものです。成功の鍵は、技術かもしれませんし、ツールかもしれません。あるいは、より良いコミュニケーションのためのお菓子タイムかも知れません。
ありとあらゆる工夫をして、モノ作りの楽しさを取り返そうではありませんか。
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