謙虚になりなはれ!
恩師にいただいた大切な言葉です。先日見つけたこの記事で思い出しました。
中高生の頃
そういえば、私が中高生の頃は自分勝手な生活を送り、我流の勉強しかしていませんでした。中学では目指す高校にギリギリだったのに、高校でも改めないで大学受験が迫って焦りましたが、時既に遅く、夢は叶いませんでした。
生意気だったのですね。困難な状況に陥って苦労したのに、ある方法で難を逃れるとそれで良いと思い込むのですね。そうなると手段が目的になり、それを守る事が自分のアイデンティティだと思ってしまったのです。
留学した時の話
時は過ぎ、30歳を過ぎて奈良先端大に留学した頃のことです。長年開発現場で働いた人間に取って、ソフトウェア工学は示唆に富む物ではある物の実際に使うには難しいものと言う印象でした。ついつい研究の議論でも生意気な事を言っていたのでした。そんな私に恩師は
「 謙虚になりなはれ!」
とたしなめられたのです。物事を教わろうとする者は謙虚に聞かないといけない。その事がわかっていませんでした。どうも他のOBの方で言われた方もおられるようで、ひとつのポリシーとしてもたれていた様です。
その後、仕方なしにおとなしくしていると、多くの事が学べました。私は現場のプロでしたが、先生方は研究のプロでした。どのように情報を集め、集めた情報で研究テーマを考えだし、実験をどのように行い、どのようにデータを分析し、どのように論文にまとめるか、知らなかった事をたくさん教えていただきました。
尊敬する先生
たくさん教わった先生は、私をたしなめてくださった先生の教え子で、尊敬すべき謙虚な方でした。大学院では、専門知識を得るだけでなく新しい人のつながりを得るなど、多くの事を学びましたが、「我々に教えられるのは、論文の書き方とプレゼンぐらいしかない」と言われていました。
そんな事はないだろうと思われるかもしれませんが、考えてみると書いた論文が採録されると言う事は、その研究に関しては誰にも負けない最先端の状態になるということです。たとえ指導教官であってもその研究は(たとえ一瞬でも)勝たないといけないのです。その状態になれば、もはや「読み書きプレゼン」しか教える事はなくなるのです。
「若い頃に教えてやっただろ!」と先輩ぶる人も世の中にはいます。しかし、大学の先生は追い越されるために学生を教えられ、その限界を認識されていたのです。そのような先生に対して、生意気な態度はありえないですね。
こだわりを捨てないと実現できない事もある
人はついつい「〇〇は××でないといけない」と決めつけてしまいますが、そう思った瞬間に成長が止まり、こなし仕事となって根性論が出てきます。
だれしも収入は多い方が良いし、名誉があり、地位が高いとうれしいでしょう。そして、服や装飾品、車や家、色々なこだわりがあるでしょう。そして色々なことで、許せない事もあるでしょう。それは、あなたにとって本当に大切な事なのでしょうか?
自分の人生で大切な物は何でしょう?きっと人によって異なるでしょうね。でも、その大切な物を守るためには、何かを捨てないといけない事もあるでしょう。守るのは大切な物なのですから、その時は捨てざるを得ません。その一つがこだわりなのかもしれません。
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