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リスクを考慮した段取りで成功に導く

入社して初めてのリーダから「成功するかどうかは、段取りで8割は決まる」と教わりました。いかにもウォーターフォール時代の言葉だと思われるかもしれませんが、この言葉にはプロジェクトやビジネスの秘訣が含まれています。物事の順序を変えることで結果が変わるからです。

また、ある先輩からは「『そうなってしまった』ではなく『そうしてしまった』のだ!」という言葉を教わりました。自分の努力にも関わらずプロジェクトが「そうなってしまった」と感じることがありますが、プロジェクトが勝手にそのような結果になるのではありません。プロジェクトの関係者がプロジェクトに関わった結果としてそのようにしてしまったのです。

この二つの言葉はリスクの特性をよく表しています。リスクとは特定の発生確率と発生した際の特定の影響度をもつ事象です。この確率と影響度は、事象の発生する時期によって大きく変わります。

例えば、実現すべきものや実現方法が良くわからない場合、すべての仕様を決定してしまうことは、作業の遅延や手戻りの発生リスクになります。プロトタイピングや早めのイテレーションでの実現によって、アジャイル開発で言われている「早めに小さく失敗」すれば、実現すべきものや実現方法、さらにその問題点などが明確になります。作業の遅延や手戻りの発生確率は下がり、影響度も小さくなるでしょう。

また、仕様変更の可能性のあるものの採用や、情報の不足しているものの採用は、大きな手戻りの発生というリスクになります。このような場合は、可能な範囲で「決定を遅らせる」ことで、リスクの事象が発生するかどうか明確になって他の選択肢を採用することも可能になり、大きな手戻りは発生しにくくなるでしょう。

このように段取りを考えることでリスクを小さくすることができます。プロジェクトのリスクを小さく出来たなら、その分の工数をいざという時の余裕に回すことができます。もし認識できていなかったリスクの事象が発生しても、対応できる可能性が高くなります。

さらに、コミュニケーションの良いチームであれば、認識できていないリスクをより早く見つけることが出来るでしょう。より自由で自律的なコミュニケーションを実現していれば、気付いたことが言い易くなり、関係者全員の能力を最大限に活かすことができるでしょう。

成功するかどうかは、段取りで8割は決まります。段取りを考えないと、プロジェクトを失敗させてしまうのです。ここで述べたように、リスクを考慮して作業順序やコミュニケーション環境の段取りを考えたなら、プロジェクトをよりリスクの小さいプロジェクトにすることが可能になります。恐ろしい狼男の退治は大変ですが、狼男がチワワになったなら、首輪を付けて飼い慣らすことも容易になるでしょう。

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コメント

段取り八分は、経験値である程度はできるようになりますが、チームワーク、コミュニケーションの良さによるリスク分散は、相手あってのことなので、本当に難しいですね。

そういうチームに巡り会えるのは、個人の実力だけではなく、やはり天運も大きいでしょう。
孤独な一人の天才より、思った事を自由に言いあえる三人の凡人の方が、長い目で見ると強いように思います。

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