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[#xpfes12] 先駆者の集まりから、プロセス・チャンピオンの集まりに - XP祭り関西2012 -

ついにアジャイル開発は普及期に入りました。そんなことを、今年のXP祭り関西(リンク先はtogetter)で実感しました。

たぶん最初のXP祭り関西は、ワッハ髪型で行われたXP祭り2006です。私も赤いハッピを着て、スタッフをさせていただきました。リンク先を見ていただいても分かると思いますが、XPのプラクティスを試してみた人やXPを実践中の先駆者が、興味のある人やこれから始めようとする人に体験を踏まえて説明する集まりでした。

今回のXP祭り関西は、その内容も参加者もより実践的に感じました。私のつぶやきは上のリンクで見ていただくとして、変化を感じた3つの発表の感想を書きます。

【基調講演】「アジャイル開発の計画と管理」~アジャイルのプロジェクトマネジメント~
梅田 弘之氏 /株式会社システムインテグレータ 代表取締役社長

これまでどのようにアジャイル開発を導入するか、あるいは、アジャイル開発を前提に契約はどうあるべきか、という議論が多かったと思います。しかし、この講演では、より現実的な解決法が示されました。

これまで現状の請負契約を前提に、これまでウォーターフォールで開発されてきました。しかし、アジャイル開発だと満足度の高いシステムの出来上がることから、海外の最近のトレンドは、ウォーターフォールとアジャイルのハイブリッドだそうです。基本設計と結合テストの間をアジャイルにします。

この発表では、請負契約の中で行うハイブリッド開発で、プロジェクトをどのように管理すれば良いかを、自社ツールのデモを交えて説明されていました。

アジャイル開発では品質、コスト、納期、スコープのうち、スコープを変更しつつ、ある意味ではスコープを犠牲にしながら開発します。しかし、請負開発ではスコープを犠牲にできないので、コストが犠牲になってしまいます。

アジャイル開発の請負での課題の一つはスコープの確定で、常駐することや、モックで仕様確認が重要です。また、アジャイル開発は顧客の負担が増えるので、理解を得ることが重要だそうです。

この他にも、「アジャイルになると急に良い人になることはない!(笑)」など、経験に基づく興味深いお話満載の基調講演でした。

「大規模なゲーム開発をスクラムで」田口 昌宏氏 /株式会社ディンプス

100名規模の大規模ゲーム開発における現場主導によるスクラムの導入の経緯のお話でした。

特長的なのは、プラクティスを工夫しながら徐々に導入されたところです。失敗もあったものの、その経験を生かし、スクラム開発に参加する(サブ)チームを徐々に拡大されたことです。

特にタスクボードへの工夫は興味深かったです。関連するチームのタスクボードを横に並べると、お互いに見るようになったというお話は、すぐにでも使えそうな手法ですね。

また、キャラクタ制作は職種間の連携が複雑で大人数なので、タスクボードを連携する各パートをフローに合わせて左から右に並べたお話がありました。キャラクタごとに付箋で管理すると、作業の進捗がわかるようになり、待ち時間も減少したそうです。

このように、アナログであることを最大限に生かして、コミュニケーションを改善した興味深いお話でした。デジタルであるチケット駆動開発もコミュニケーションを効率化しますが、このお話を聞くと、遠距離でのコミュニケーション、履歴や検索、関連付け、ワークフロー、自動化などが特徴なのだと思いました。

【ライトニング・トークス】 XP祭り関西2011から2012の 狭間で 中村 洋 (@yohhatu)氏

積極的に勉強会に勧誘するお話が印象的でした。様々な連絡方法で、勉強会に誘うだけでなく、参加すると質問されるかどうかなど、初めての人の不安を無くす等の工夫をされているようです。

人によって伝える内容を変えるという工夫は、ファシリテーションやコーティングにつながるお話ですね。

なお、マネージャーの勧誘は難しいというお話でした。

CMM/Iがいつか来た道

これまで、私はアジャイル開発をプロセス改善ととらえていましたが、今回のXP祭り関西のサブテーマにあるように、技術志向のお話が中心でした。しかし、アジャイル開発が普及期を迎えた今、課題となる内容はプロセス改善が中心の議論になってきました。

今回取り上げた3つのお話は、ビジネスとプロセスの整合、実践する際の工夫、組織内への展開という、CMM/Iの普及が進みだしたころに議論された内容です。

当時、守破離とか、段階モデルの罠などが議論され、経験を元に多くの工夫が発表されていました。そのころに最も印象深かったのが、ボーイングのYamadaさんのお話です。関連するお話としては、

・経営層のコミットメントが重要
・組織内にプロセス・チャンピオンが必要

ということでした。プロセス・チャンピオンとは、知識が豊富なだけでなく、プロセス改善に積極的で、組織を引っ張っていく人です。今回の基調講演の梅田さんは経営層ですし、田口さん、中村さんはプロセス・チャンピオンそのものです。

ついにアジャイル開発も普及期に入って、XP祭り関西も、先駆者の集まりからプロセス・チャンピオンの集まりになったのだと思いました。今後、より本質的な議論が行われることを楽しみにしています。

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