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向上しようと思ったら、愚かな自分を受け入れろ #dvsumi

問題を見極めること同じように限界を見極めることも大切です。映画「セレンディピティ」に哲学者エピクトテスの「向上しようと思ったら、愚かな自分を受け入れろ」という言葉が出てきます。

技術者は技術があるから技術者です。常に新しい技術を身に着ける必要があります。特にソフトウェアの世界は生産性のジレンマで言われるようにプロダクト・イノベーション(画期的な新製品を開発する技術革新)からプロセス・イノベーション(生産の効率化を図るべく、既存生産工程や生産技術を開発する技術開発)に単純に移行するだけではなく、突然、生産性が高すぎて案件が大きくならないなどということが起きる業界ですから、常に最新技術をウォッチすることは重要です。とはいえ、やみくもに技術を身につければ良いとは限りません。

情報化が進む中で、すべてのIT技術を獲得することは困難です。一つの言語のクラスライブラリを熟知することすら難しくなっています。認知科学のロンバック先生は、学校のカリキュラムのように限定されたことを全て学ぶことは、実社会では困難であるとして、Learning on Demandという言葉を使われ、コンピュータによる支援の研究をされています(Learning on Demand and High-Functionality Applications)。

コンピュータサイエンスで習う「計算量」というものがあります(「NP困難」とか「オーダー」とい言った方が通じるかもしれません)。かつて(その後学長になられた)大学の恩師に「計算量なんて役に立たないでしょう」などと生意気なことを言った時、「計算できないことがわかって、人工知能の研究が進んだ」という旨の指摘を受けました。限界を知ることで完璧な答えをあきらめることができ、別の道を歩むことができたのです。

あきらめるというと敗者のイメージがありますが、実は勝つための第一歩だと思います。前の記事で書いた、203高地を避けて問題点を的確に攻めるという兵法も、正攻法をあきらめて勝つということだと思います。

デブサミ2011で和田さんの講演の「脱完璧主義」に感銘をうけたのは、そのような思いがあったのかもしれません。

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