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[TiDD] 見えるものは制御できる

あきぴーさんがチケット駆動開発(TiDD)を熱く語られています(パチパチ)。

実際にTiDDをやってみるとわかるのですが、これまでバラバラに管理されていたために生かされなかったデータが、チケットを中心に集計でき、見える化される。Redmineを使っていると、そんな可能性を感じさせられます。

しかし、それは「測定できなければ制御できない」というメトリクス中心の考え方だけでなく、より人間的、アナログ的な「見えるものは制御できる」的な良さも重要だと思います。

Redmineがすごいのは、チケットを登録するだけでガントチャートになったり、担当チケット一覧がデフォルトのトップページになっているところです。もちろん、それは定量的なデータが基礎になっているのですが、パッと見た瞬間にアナログ的にわかります。

日々の開発が見える化されてソフトウェア開発が楽しくなります。「あっ、忘れていた!」と言うことが減り、自分の担当でなくても関連するチケットに注目できるので、助け合うことが容易にできます。

最初のXPの本にドライブのたとえが載っていました。当時はその意味が良くわからなかったのですが、今にして思えば、タスクボードで全体の状況が見えることによって人間はうまくコントロール(運転)できることを示していたのだと思います。

行き先の方向を計測して車の進行方向を定めるのではなく、進むべき方向を良く見て、途中にある障害をよけながら進んでいくのだと思います。そのために状況を見えるようにする。その明かりが、タスクボードであり、そのデジタル化したものであるチケット駆動開発だと思います。

チケット駆動開発には2つの良さがあります。一つは管理の側面で、これまでプロセス改善が困難であったプロジェクトにメトリクス収集の基盤を与えることです。

もう一つは、プロジェクトを楽しくすることです。昔読んだBASICの入門書に「プログラミングとは、命令どおりに動作する完全なコンピュータに、不完全な人間が挑むことだ」と書かれていました。当時は格好良く思いましたが、結構これがつらい。人間ですからミスもするし、忘れもする。それをチケット駆動開発は支援してくれます。

また、プロジェクト(や組織)が大きくなればなるほど約束事が増えて、プログラミングの楽しみが奪われていきます。ものづくりは楽しいはずです。TiDDは面倒なことはコンピュータに任せて、プログラミングに集中できるようにしてくれます。メンバーからやらされ感をなくし、進んで開発するような環境(雰囲気)が作り出せるのです。

チケット駆動開発はソフトウェア開発の世界に住む狼男を倒す銀の弾丸ではありませんが、前の良く見えない暗闇の中で、足元を照らす「ともしび」なのだと思います。そのあかりはまだまだ小さいものですが、温もりを感じる斧です。きっと、大きな支えになってくれると思います。

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