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[TiDD] BTSによるコミュニケーションの効率化

BTS(Bug Tracking Tool)は、その名のとおり障害を管理するツールですが、その効果を考えるとコミュニケーションツールと言えるほど、プロジェクトのコミュニケーションを効率化します。

BTSを用いると、どのような状況にあるかを一覧で確認できるのは紙やエクセルで管理しているのと同じです。大きく異なるのは、メールやRSSで最新情報が通知できる点です。

まず、エクセルで管理している場合を考えましょう。大体こんな感じでしょうか?

1) 障害を発見する
2) 障害票を作成する
3) 上司に報告する
4) 担当者に連絡される
5) 欠陥が除去される
6) 障害票に追記される
7) 再確認
8) 完了

一連の流れにどのくらいかかっているでしょうか。仮に3の上司への報告が朝会などだと1日や2日はかかりそうですね。特に別グループの不具合だと調整に時間がかかり、その不具合に関係するテストは中断して、別の作業をしないといけないでしょうね。

実は現在私が管理しているプロジェクトでは、同じことが起きかねない状況でした。少人数の2つのグループに分かれて作業をしていたのですが、席の配置の関係でどうもコミュニケーションが悪い。見ているとメンバー間のコミュニケーションがIP Messenger中心で、グループでもプロジェクトでもなく、個人間で情報共有が行われていました。仲が悪くはないのですが、全員の一体感がない状況でした。

そこで、開発者全員のメーリングリスト(ML)を作成して、共有すべき情報はMLに流すようにしました。少しはコミュニケーションが改善したようですが、グループ間の調整になると、グループ長であるサブリーダを介して行われていました。

そして、いよいよシステムテストが迫ってきました。これまでの類似プロジェクトでは、エクセルで障害管理され、ファイル共有されていました。でも、上記のような流れで作業すると他グループの不具合の解決に、1日以上かかる危険性がある。これは危険です。

もう悩むことはありません。社内でtrac環境を支援してくれていましたので、それを使いました。ある程度はメール文化がありましたので、どんな障害でも強制的に全員に配布するようにしました。

効果は突然現れました。それは、ある障害が別グループの問題で発生したときのことです。私が障害通知のメールを見たときは、上記の1から4までに相当する作業が完了し、グループ内で打ち合わせがすでに行われていました。そして、障害通知から20分もしない間に問題は解決され、障害対応は完了しました。

簡単な設定の問題でしたが、この問題が解決しないとシステムテストが継続できなくなり、グループミーティングを経て、作業の入れ替えをする必要がありました。たとえ10分の打ち合わせであっても人数分の工数がかかります。2つのグループの打ち合わせ、サブリーダ2人の打ち合わせ、それが早くて半日、下手をすると2日欠けて行われるのです。考えるだけで恐ろしくなります。エクセルにしなくて本当に良かったと思いました。

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