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ネットワークに距離はない

ネットワークはドラえもんの「どこでもドア」のように、距離を感じさせずに通信をすることができます。しかし、それは従来のコミュニケーションとは、大きく異なるものです。距離がないことに気をつけなければなりません。

従来から、メールなどの電子媒体を介すると感情が強く表れるとか、誤解を与えやすい、などと言われています。これらは、表現に気をつけるとか、用件のまとめを最初に書く、引用を多用しない、といったことで対応できるでしょう。

しかし、最近はmixiやGREEといったSNSが普及するにつれて、別の問題が発生しています。SNSでは日記、メール、コミュニティなどの情報交換が可能で、友人、友人の友人などの関係によって、日記の交換範囲を決めることなどができます。

そんな仲良くする仕組みが色々とある反面、相手と距離をとる方法は「アクセス禁止」だけしかありません。ある人をアクセス禁止にすると、その人に日記が読まれなくなるほか、その人からはメールを出せなくなりますので、いわば、絶交の状態になります。

合理的な仕組みかもしれませんが、これだけしかないということから混乱の元になります。通常の人間関係は、親友、友人、知り合い、など、いろいろな距離があります。また、その距離も単純な一次元ではなく、仕事、趣味、同郷、など色々な分野への広がりがあります。それを友人(および友人の友人)、一般、アクセス禁止、という3つの距離だけを定めていることから、問題が生じるのです。

どこかのコミュニティで知り合って軽い気持ちで友人になると、大変なことになります。その人は親友になろうとしているかもしれません。はじめは日記を見られても良いと思っても、自分とは異なる価値観で「良かれ」と思って色々書かれると、わずらわしくなります。はじめは無視していても、相手は親友になろうと執拗にコメントしたり、メールをしてきますので、いやになってしまいます。そして、距離を置いてくれるように頼むと、善意で書いているのにと怒られることもあるでしょう。

そこで、最後の手段としてアクセス禁止をせざるとえなくなります。それで終われば良いのですが、たまにこじれることがあります。アクセス禁止にする人は、距離を置きたいだけで、その人が嫌いと言うほどではないのかもしれません。しかし、アクセス禁止にされた人は、全人格を否定されたような気がするのか、共通のコミュニティで個人攻撃が始まることもあります。

もうできるのは耐えることだけです。耐えられなくてアクセス禁止にしたのに、アクセス禁止に効果がなかったことになります。仕方なしにSNSを退会して入り直す人もいます。そうなると、他の人間関係を一旦リセットすることになります。

日記を友人にのみ公開している場合を考えましたが、日記をすべての人に公開している場合は、友人でなくても同じ問題が生じます。恐ろしいことです。

このような混乱は、現実世界ではあまりありません。うまが合わない人には近づかないでしょうから、問題が生じないのです。ある程度の付き合いは許容する場合、たとえば仕事上だけの付き合いなら、「ちょっとプライベートな用事がある」と言うだけで、それなりの距離を置くことができるのです。

しかし、ネットワークには距離がありません。メールを出せばほぼ間違いなく届きますし、人前で行う行為は誰にでも見えます。誤解や行き違い、わずらわしさやストレスも、直接あなたに向かってくるのです。ネットワークに距離がないことを意識して行動しないと、次にトラブルに合うのはあなたかもしれません。

#メールが来ても、コメントされても無視するという仕組みがあれば、ある程度の距離がとれるのではないでしょうか。SNS開発者の皆さん、いかがでしょうか?

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