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情報関係の人気を取り戻すには-EASE Forum 2006-

5月29日に開催された第2回EASE国際フォーラム(公式ブログ)に参加しました(というか身内です)。このフォーラムはデータ収集に基づく、ソフトウェア工学の実証的なアプローチに関する集まりで、国内外の講演者を集めて行われました。

プログラムの最後には、講演者を中心にパネルディスカッションが行われました。その中で面白かったのが、「情報関係の人気を取り戻すには」という議論でした。特に、ハワイ大学のDan Port教授(COCOMO、スパイラルモデル、アジャイルと規律のBarry Boehm先生の教え子)の意見が興味深かったです。メモをもとに再編集すると

アメリカにおいても、インターネットバブル崩壊後は情報系の人気が落ちている。情報関係の技術がどこにでもあり、簡単で、当たり前になり、エキサイティングでないと思われている。

マスコミもインドや中国へのオフショア開発を取り上げるので、仕事の見通しに不安を持つようになっている。創造性や革新といったキーワードから、ツール、だれでも、といったキーワードに変わり、インドや中国から、最近はタイ、ベトナムなども注目されている、そのうち火星にでも外注するのかな(笑い)。

しかし実際には、ノウハウ(才能)、業務の関連、ビジネスの決定、などアウトソースできないことがある。

西部劇のようなエキサイティングな状況ではないかもしれないが、これから学ぶ人は貢献したいと思っているので、一般的なテクノロジーではなく、学際的なアプローチや専門化などが必要である。

visibilityが大切だ。経済性やユーザビリティなどITの良さをもっと声高にアピールすべきだ.

米国は日本よりITバブルが激しかった分だけ、反動が大きいのでしょうね。この質問は良く聞かれるそうです。

このほかには、社内教育の充実や、見せ方が大事だと言う意見がありました。阪大の井上教授はマスコミの影響と言うことで、ノーベル賞が出ると他の学科の人気が上がるといわれていました。ソフトウェア関係ではチューリング賞というのがありますが、日本人ではなかなか難しいでしょうし、そもそも、あまり知られていないですね。

ポイントは、最後に井上先生が言われた、

夢を抱かせること、技術的にもコマーシャル的にも成功すること

が重要なのだと思います。今後は、より緊密な産学連携が必要になるのでしょうね。

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