[入門] カトリックとは
「カトリックとプロテスタント」を説明する予定でしたが、まずはカトリックの説明をします。
カトリックとは何かを考えると、
「叙階を受けた神父が聖変化させたご聖体を、ミサでキリストのからだとしていただく」
キリスト教の教派(仏教で言う宗派)といえるでしょう。
この中で、叙階、聖体というのは秘跡と呼ばれているものです。秘跡とは、目に見えないもの(秘)が、見えるしるし(跡)になるものです。カトリックには他にも秘跡がありますが、この二つは、最初に接するカトリックを特徴といえるでしょう。
キリスト教では、日曜日を主日(しゅじつ)、神さまの日として祝う日になっていて、信者はミサに与り(あずかり)ます。
ミサを司式するのは神父です。神学校(しんがっこう)で一定の教育を受け、神の僕(しもべ)として最も低い者になることを宣言した人です。
ミサでは、歌にあわせて神を賛美し、聖書を読みます。旧約聖書、手紙など福音書以外の新約聖書、イエスのことばと行動を記した福音書が順に読まれ、福音書について神父が説教をします。説教といっても、時代背景や教えのの解説、関連する経験談、などなど色々で、人生についての優しいお話が多いです。
その後に行われるのが、聖書にある風景の再現です。ダビンチコードであった「最期の晩餐」のシーンです。
「これは私のからだである」(マタイ26・26)
とイエス・キリストがいわれたパンを、本当のキリストであると信じていただきます。神父が下を向きながらキリストを思い出して、集まった会衆に見せて聖変化させて、ただのパン(というかウェハースのようなもの)をキリストのからだに変化させます。そして、皆でいただきます。もちろん聖変化によって物理的に何も変わりませんが、それを神様と信じることで、神様との一致をはかるのです。
聖体拝領はカトリックの大人の信者のみに許されています。聖書には、「5つのパンと2匹の魚」で有名なお話があります。イエスに従う人たちが増えたのに、「5つのパンと2匹の魚」しかなかった。でも、神さまが分けたらみんながお腹いっぱいになった、というお話です。
これからすると、けちなことを言わずに、誰とでも分け合っていただけば良いと思われるでしょうが、そうはいきません。ご聖体が秘跡であるということが関係しています。
ご聖体は、キリストのからだと信じるからこそ神そのものですが、信じない人にはただのパンです。信じない人にご聖体を与えることは信仰を否定することにつながるのです。だからこそ、聖体拝領の際に、「キリストのからだ」と言われて
「アーメン」(そう信じます)
と答えるのです。
カトリックというのは、キリストを信じるだけでなく、キリストと一致して生きていこうとする宗教なのです。だからこそ、信仰を誓う洗礼もミサ、結婚もミサ、葬儀もミサ、七五三も成人式もミサ、敬老の日だってミサなのです。
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