あきらめから始まる未来
ちょっとイメージしてみてください。
- ナップザックに色々な大きさの荷物を詰めるとき、効率よく入るにはどうすればよいですか?
- たくさんのお客さんを訪問するとき、効率よくまわるにはどうすればよいですか?
この二つの問題は、情報の世界では「ナップザック問題」「巡回セールスマン問題」といって、最適な答えを求めるには時間がかかると知られている問題です。
荷物を最も効率良く詰めるには、全ての組み合わせ(正確に言うと順列)を計算しないと最適なものがわからないからです。お客さんをまわる際もお客さんの順番によって、移動時間が異なるので全てを計算しないと最適な答えはわかりません。
組み合わせにならない問題だと数が増えても大丈夫ですが、上にあげたような問題だと荷物やお客さんの数が増えると計算しなければいけない数(計算量)が爆発的に増えます。でも、出発時間までには詰め込まないといけません。さあ、どうしましょう?
答えは「あきらめる」ことです。最適な答えをあきらめて、ほどほどであきらめることです。ナップザックなら大きいものから詰めるとか、セールスなら区域を分けてから、その中で答えを求めるのです。また、一人で計算しないで、手分けするのも良い方法ですね。
ここ何十年かでコンピュータの世界は急速に発達しました。その背景に、この「あきらめる」べき問題がわかったということがあります。オセロや将棋などのボードゲームや、通信のデータを守るための暗号化技術など、様々な発展がありました。
人間の苦しさの一つに理想が高すぎたり、自己解決にこだわりすぎるというものがあると思います。一度あきらめてみるのも良いかもしれません。
私がこのブログを始めたのも、自己解決を「あきらめる」ことから始まりました。
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コメント
今日の記事はとても輝いて見えます。
>答えは「あきらめる」ことです。最適な答えをあきらめて、ほどほどであきらめることです。
いまの時代に大切なことは,集団を大切にしつつ「個」でいられること(=自分と神の関係を大切にすること)だと思うのですが,上記の引用部分はそのための必要十分条件だと思います。
私は,ほどほどで諦めることを,「いい加減さ」と呼んでいます。
もしセールスマンになるなら,これを世界中に売り歩きたいです。
投稿 ct(Magis) | 2007/01/08 23:52
コメント&トラックバックありがとうございます。
「いい加減さ」ですか、こだわる人にとってはそうですね。情報の世界では、ad-hoc(その場しのぎ)とかgreedy(食いしんぼうの)と言います。手近な方法でやっちゃうということなのでしょうね。
投稿 さかば(管理者) | 2007/01/09 00:23