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2006/05/23

イエス・キリストは愛の神

キリスト教に少し興味をもたれた方へ。
イエス・キリストの生涯は、信じられない奇跡を起こした話ばかりではありません(その奇跡も、遠藤周作は現実的に語っています)。

イエス・キリストの生涯でもっとも大きな奇跡は、弟子である12使徒の活躍です。イエスが十字架にかけられるまで救世主とはどういう意味かを12使徒は理解していませんでした。弟子たちはイエスに命を捧げるといいながら、敵が攻めてくるとイエスを見棄てて逃げ出しました。しかし、イエスが十字架にかけられたあと、いくじなしの弟子たちはその意味を理解します。そして、まるで別人のように強い意志を持って、イエス・キリストの教えを世界に広げました。これこそまさに奇跡です。

イエス・キリストの言われる救世主というのは、原罪からの開放、心の自由と平安の獲得です。人は様々な出来事に、怒り、憎しみ、悲しみ、苦しみます。その理由の多くは、自己中心的な思いや考え、つまり「業」です。神の愛を信じ、その愛に生きることができるならば、業から開放され、真の心の自由が得られ、心に平安が訪れます。

このイエスの考えは、弟子たちは理解していませんでした。当時のユダヤで考えられていた救世主は、ローマと戦ってユダヤの国家をつくる人だと思われていたからです。弟子たちはエルサレムに入城し、最後の晩餐を迎えるときまで新体制について話していたほどわかっていませんでした。

もちろんユダヤの人々にも理解されていませんでした。奇跡を起こせば、人々は救世主だと言って集まります。そして、イエスがその平和主義的な考えをのべるとと、人々は離れていきました。そして、常に行動を共にしてその様子を見ていた12使徒であっても、イエスの考えを理解しませんでした。

弟子たちはイエスを理解していないだけでなく、いざと言うときにも裏切りました。しかし、イエスは彼らをゆるし、彼らを救うために自らの命を捨てられました。弟子たちの多くは保身のため処刑場に行きませんでしたが、処刑場でイエスが弟子たちにどんな悪口を言うかが気がかりでした。しかし、イエスは十字架にかかりながらも、決して弟子たちを悪く言いませんでした。

それだけではありません。十字架にかけた人々のゆるしを父なる神に請い、最期に神を賛美して亡くなられたのです。

イエスが何も悪口を言わないばかりか、人々のゆるしを乞った話を聞いて、イエスを裏切った弟子たちは、ようやくイエスの考えに気づきます。かれらの保身そのものが業にとらわれたものであり、イエスはその罪をも背負われたのです。イエスは、神の愛、完全なる愛を自身で示されたのです。そして、深い愛を知った弟子たちは、イエスこそ心の自由を与える唯一の神、キリストであると確信するのです。

このイエス・キリストが絶対的な愛を示されたことは、キリスト者にとって非常に重要です。ついつい業にとらわれがちな私たちが、イエス・キリストを思い浮かべることで、自身の罪深さを思い知らされるのです。そして、神の哀れみやゆるしを請う気持ちになるのです。

キリスト者は、神の道に生きることが求められます。しかし、それは容易なことではありません。人生にはさまざまな誘惑があり、それが業であるとわかっていても捨てられません。そこで、神にゆるしを請い、キリストの体といただき、少しでも神に近づこうとするのです。

私にとってのキリスト教は、このような「神の愛、愛の神」です。

参考文献:
遠藤周作著「キリストの誕生」「私のイエス」「イエスの生涯」「私にとって神とは」

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コメント

キリストの生涯,そして十字架上の死(罪の贖い)と復活は,神の愛の具体的な呈示であったと思います。それと同時に,預言されていた契約の成就も意味しますね。
昨日のさかばさんのコメントに触発されて,その辺について私の知っていること,感じていることを書いてみましたので,またまたTBさせてもらいました。

投稿: ct | 2006/05/24 01:21

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昨日,「神様にできないこと」というタイトルで記事を書いたら,piyoさんとさかば [続きを読む]

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