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2006/03/21

叙階の秘跡

キリスト教の秘蹟には、個人の霊的恵みとグループ・団体の霊的な恵みがあります。個人の霊的恵みのひとつである入信の秘蹟には以下のものがあります。

  • 洗礼:霊的な誕生
  • 聖体:心の糧、いただいて成長する
  • 堅信:信仰者として成人する

入信するとクリスチャンとしての倫理観があり、普通の人と同じ行動をしていると、罪を犯してしまいます。そこで

  • ゆるしの秘蹟

をいただきます。また、肉体的な問題には

  • 病者の塗油

があります。これらの秘蹟は個人の恵みです。

一方、グループ、団体のための利益を得るための霊的な恵みとして

  • 叙階
  • 婚姻

の秘蹟があります。

今回の勉強会は「叙階」がテーマでした。クリスチャンの目標は聖人になることです。しかし、一人では難しく、うまくいかないので、霊的な牧者に導かれる必要があります。そこで、叙階(オルディネーション)の恵みがあります。

「四人の漁師を弟子にする」「十二人を選ぶ」(マタイ4・18-22,10・1-4)に示されるように、キリストは人に教えながら、後継者を選び準備されました。召命(ボケーション)とは、グループからある人を導き出すことです。漁師であったペトロを「人間をとる漁師に」と言われたように、召しだされた人には位階が授けられます。12使徒には徴税人のマタイや運動家のシモンなどが召しだされました。

叙階の秘蹟で位階が与えられる奉仕職には以下の3つがあります。

司教:ローマ教皇と神の民に責任をもち、共に働く。
    日本は16の教区があり、責任者が司教。
司祭:すべての人々へ神様の教えを伝える。
    神様の召しだしがあって初めて司祭になれる。
助祭:捧げものを分配することを手伝う。
    司祭の仕事が大変なので後からできた。

それぞれ、司教団、司祭団、助祭団としても、まとめられるそうです。

叙階は2000年間続いており、世界人口65億のうち10億人が神の民(信徒)です。神父さまは40万人で、キリストの後継者である司祭は、およそ2,500人に一人という計算になります。大阪では例年、3月20日ごろ玉造教会で叙階式がありますが、最近はあまり司祭のなり手がいないので、ミサ中に「司祭召命を求める祈り」をするそうです。

司祭を育てる神学校は、ローマからの直轄です。ローマの学校を卒業した資格もとれるそうですが、通常は資格を持った人が入学するのであまり要らないそうです。神学校は22歳以上35歳ぐらいまでの方が入って、共同生活を送ります。あまり年齢が高いと、心が出来上がってしまうので、年齢制限があるそうです。むかしは、中1から高3ぐらいまでが小神学校、18歳からが大神学校というように分かれていたそうです。

神学校は東京と福岡にあり6年間(むかしは8年間)養成します。5年で助祭になり、一年後は6年になるので司祭になられます。6年たつと司祭ですが、その前にフィリピンや韓国などの外国で研修を受けられることが多いようです。言葉や文化の違うところでカルチャーショックを受けることで、外国の人に対する司牧者としての接し方もわかるそうです。

神学校生は今年で八人しかおらず、高齢化が進んでいるそうです。大阪では60人ぐらい神父様がおられますが、10年もすれば半分になるのではないかと心配されていました。

司祭になるには、理論だけではなく協調性も必要とされ、志願者は各教区の養成担当者4~5人の面接を受け、司教の承認の後、神学校に行くそうです。面接のほか、生活態度を見ることもあるそうです。

司祭はキリストの代わりとして、神の教えを教えますが、完全でなく、欠点や特徴があり、信徒によっては合わないこともあるので、長くて10年ほどで転勤されるそうです(教会の主任司祭が長くて、あと2年と聞き少なからずショックを受けました)。

司祭は、病院、学校、アルコールや薬物の依存症、など、タレントを生かし、よりよき奉仕をされます。このような奉仕活動にかかわるので、社会経験も必要とされています。奉仕するために司祭になり、キリストを眺めながら、キリストに近づいていくそうです。

助祭には、司祭になる前の助祭のほか、終身助祭があります。独身を守って修道士からなられたり、奥さんをなくされて子どもの独立後になられる例もあるそうです。助祭はミサや病者の塗油はできませんが、結婚式や葬儀の司式、洗礼、御聖体を配るなど、多くのことができるそうです。終身助祭になるには、神学校で短期間学ぶ必要があるそうです。プロテスタントの牧師さんが終身助祭になられる例などもあり、アメリカでは比較的多いそうです。

シスターも召しだされます。独身、従順、清貧の誓願を、1年、3年といった期間で行い(有期誓願)、7~8年後に終生誓願をして、正式に修道会の会員になります。修道会によって、学校、社会福祉、本の販売などをされているようです。

神父様のお話の後で出た話題ですが、修道院が舞台のアニメに「トラップ一家物語」というものがあるそうですね。どうも主人公は終生誓願はしなかったようです。

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コメント

トラップ一家のことですが、”マリア”は見習いシスターであり、終生誓願はしていないはずです。ですから、修道院長から祝福を受けて結婚できたのでしょう。もっとも、ドイツ人の神父でローマンカラーを外して、秘書をしていた日本人女性と結婚した人がいますが。

投稿: wy1 | 2009/05/08 15:00

コメントありがとうございます。
恋する神父も叙階の直前ですし、
一応は筋が通っているお話が多いですね。

逆に現実はあんまりなお話が多いですが、、

投稿: さかば(管理人) | 2009/05/08 22:18

助祭は司祭の仕事が大変なのでできたのではないと思いますが。

使徒言行録6章のステファノと6名の奉仕者を選び、使徒たちが祈って彼らの上に手をおいた、按手(叙階)によって使徒たちを助ける奉仕職が誕生したと学んだ覚えがあります。

助祭は使徒の後継者である司教を助ける奉仕職で司祭を助ける奉仕職ではないはずですが。

司祭も司教を助ける任を担っていますが、司教と司祭は祭司職であり、奉仕職である助祭の使命も担った上で司祭に叙階されるので先に助祭に叙階されるのだと学んだ覚えがありますが。

別に言いがかりをつける為にコメントしたのではなく助祭はよくわからない方々がまだまだ多くいらっしゃると思いますし、私もまたきちんと学びなおさなければならないと感じました。
長文大変失礼致しました。

投稿: きみこ | 2013/09/02 11:42

コメントありがとうございます。

記事は、入門講座の内容を記録した物です。別の回では同じ聖書箇所のお話を聞いたように思います。

助祭については、東京教区の解説ではおっしゃるように書かれていますね。

Wikipediaによると「第二バチカン公会議以来、助祭を司祭への通過点や、ミサなどの典礼における単なる「司祭の補助」と見なすのではなく、助祭として固有の職務を再確認する方向に進んでいる。」とされているので、歴史的にはあながち間違いでもないと思います。

投稿: さかば(阪井) | 2013/09/02 12:32

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