« そうせずにはいられない | トップページ | ご聖体をいただいてキリストそのものになる »

2006/02/05

高山右近の列福申請と名誉毀損

ukon26 高山右近列福祈願ミサと講演会に行きました(写真は日本二十六聖人記念館所蔵の船越保武作高山右近像:配布資料より)。

レオ池長潤大司教主司式、北摂地区の司祭および有志の司祭の共同司式にて行われました。5人の神父様でのミサはただ「すごい」としか書けません。特にご聖体に手を差し出されるところでは、5人の神父様の手が(卑近な例で言うとバレーボールで「ファイト!オー」とするように)ご聖体にのび、神父様の祈りがご聖体に向かって集中しているようでした(聖体拝領できないのが残念)。なお、一番気になっていた「司祭とともに」はそのままで、「大司教とともに」とは誰も言っていませんでした:-)

お説教では列福の申請状況が説明されました。2年前から推進運動が進められていて、去年のミサでは、全体の盛り上がりと(殉教者でなく証聖者なので)2つの奇跡が必要だと述べられていたそうですが、どうも状況が変わったそうです。

以前は証聖者としての申請のままでと言われていましたが、担当されている神父様たちの今年のローマ訪問では、対応が変わったそうです。神学が変わって実際に追いやられ死亡した場合は殉教者と扱うようになってきたこと、奇跡がないことから、殉教者として申請しなおすように勧められたそうです。どうも、まだ時間がかかるようです。

そのほかの申請では、遠藤周作「銃と十字架」に描かれているペトロ岐部(リンク先は谷底ライオン)ら187人は列聖省の歴史部会の調査が済み、神学部会の調査に回るそうです。

ちなみに、世界で証聖者・殉教者あわせて400人ほどの列福申請があり、年間20人ほど認められるそうです。さらに、調査は申請順でなく、提出が少ない地域優先、聖職者より一般が多い、とのことで、高山右近に奇跡があれば遅くなる要素は無いそうで、ちょっと残念です。

講演会は「事実無根-高山右近に関する疑問について考える-」と題し、郷土右近研究家の権威である久保田典彦氏により行われました。久保田氏は阿武山福音自由教会で「右近研究」という資料を配布されている方で、教会を超えたエキュメニカルな講演でした。

事実無根でありながら、右近の名誉を傷つけるようなことが言われているとされたのは、

  • 主君を倒し高槻城を乗っ取った
  • 領地の社寺を焼き討ちした
  • 志津ヶ嶽で中川清秀を見捨てた
  • 妻以外に女性と子供があった

これらは、主に江戸時代の禁教令下の中でキリシタン大名の大番頭と言われた高山右近を政治的に批判するために言われたようです。講演では、フロイス神父のローマへの報告や高槻市の出している「新いにしえ物語」、関根和美「私の高山右近」などを挙げて説明されていました。「高山右近史話」と同じように、高山右近をキリスト者として高く評価され、研究を進められていることが良くわかりました。

講演のまとめとして聖書を引用され、「いいかげんに友人の証人となってはならない」(箴言24・28)といわれていました。

ミサと講演に、たくさんの方が来られいたのは、少し驚きでした。やはり、戦国時代にあって、キリスト者であり続けた高山右近は、倫理観を失いつつある現代において魅力的な人物なのでしょう。

|

« そうせずにはいられない | トップページ | ご聖体をいただいてキリストそのものになる »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/138594/8524158

この記事へのトラックバック一覧です: 高山右近の列福申請と名誉毀損:

« そうせずにはいられない | トップページ | ご聖体をいただいてキリストそのものになる »